2006年10月20日

測地系変換で悩む(2)

 昨日の続き。

 だんだん頭の中が整理されてきた。

■世界測地系

・ITRF2000
  超高精度。緯度経度のほかに時刻情報(年)が必要。
  何で年が必要なのかと言うと、プレートテクトニクス理論の補正のため。
  すなわちcm単位の精度。

・JG2000=ITRF94=ITRF96=ITRF97

  単に世界測地系と言ったらコレなのかな。

・ITRF90・ITRF91・ITRF92

  よく分からんが、微妙な誤差があったのかな? 1990年代前半の規格と思われるので無視

・WGS84
  GPS用。WGS84といっても微妙なバリエーションがある。
  しかし、そもそもGPSの精度が微妙なのでバリエーションはキニシナイ。
  精度数mの観点なら、JGD2000とかと一緒。

・まとめ
  精度数mの観点なら、全部一緒。


■日本測地系

・Tokyo97
  厳密な意味での日本測地系。
  測量網の誤差が含まれているので、世界測地系への変換には「地域毎の座標変換パラメータ」なるものが必要。
  誤差は場所によっては100m単位。特に離島。
  GPS普及以前に、明治時代の基準点を使って3点測量した座標だと、コレになる。
  地図に多く見られる。

・Tokyo3p
  測量網誤差がないモノ。
  GPSで計測して、幾何変換で日本測地系にした座標だと、コレになる。
  最近作られたデータに多く見られる。
  正式名称は無い。Tokyo3p の命名は コチラ


■で、どうすれば?

 ここでは精度数mのレベルで考えます。

 そうすると、世界測地系は全部一緒と考えられる。日本測地系は世界測地系から単純変換したTokyo3pと、測量網誤差入りのTokyo97がある。つまり、3種類の測地系が存在すると。

 で、文字コード変換におけるチルダ的存在に相当するは石垣島とか与那国島。

 WILLCOMのエリア確認ツールで石垣島(の隣の竹富島)を見ると、アンテナが海上にある。これは、アンテナ位置はTokyo3pで、地図はTokyo97を採用しているためにズレているのではないかと思う。

Posted by rukihena at 23:10:20
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