2006年7月25日
パロマの応急処置と不正改造
パロマの件。
半田割れの応急処置と、端子盤不正改造がゴッチャになって報道されているような気がする。
半田割れの応急処置は正しい修理だと思う。ごくごく一般的な修理だと思う。むしろ基板交換の方が「原因不明だけどとりあえず交換しとけ。金も取れるし。」的なやっつけ仕事に思える。いわゆるチェンジニアの仕事だ。
一方、端子盤不正改造はよろしくない。フェイルセーフ機構を殺して運用すると、関東鉄道常総線列車衝突事故みたいなことになってしまう。
話が飛んでしまうが、シンドラー製エレベーターの事故も、保守会社がフェイルセーフ機構を殺していたんじゃないかと思う。
さて、一酸化炭素中毒にならないために、一般人として何が出来るだろうか。
一番簡単で確実なところでは、警報機の取り付けか。
火災報知器の設置義務付けも自治体によっては始まっている。火災報知器 兼 一酸化炭素検知器を取り付ければ、死ぬ前に気づけると思う。
寿命が5年で定期交換が必要だが、5年で1万ちょいの保険(約200円/月)と考えれば、安いものだ。
すでに設置されている方も、有効期間の確認をオススメします。
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続報2:パロマ工業の湯沸かし器事故,事故機の回路図を入手,安全装置の動作と「不正改造」の仕組みを確認
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060724/119399/
(nikkeibpへのログインが必要)
端子盤不正改造は,コレは明らかにやっちゃいけないことをやっちゃいました。
ただ,端子盤が改造しやすいところに配置しすぎ。
ASSYしやすいんだろうけどね。
気になるのははんだ割れの方。
はんだ割れ等の異常が起きた場合,基本的にガスを止める方向に動き,事故にはならないはずだが,実際に事故は起こっている。
これは,
「バーナー部の経年劣化などの理由でCO発生量が通常より多く,ハイリミット・スイッチが動作するまでの短時間で高濃度のCOが発生し,屋内に滞留してしまった」
ためらしい(ハイリミット・スイッチが動作すればガスの供給が止まる設計)。
その設計,意味ないジャン!!
はんだ割れに対する処置はいいのかもしれないが,そもそも(バーナーの経年劣化を考慮していない)設計思想がダメでしょう。
壊れてもフェールセーフが効かない機器の中で我々は暮らしている・・・?
おお、こんなところに回路図つきの記事が!
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さて、問題のハイリミット・スイッチは単に過熱防止であり、一酸化炭素中毒のことは考えられて無いように思います。
文脈から、一酸化炭素が出るような異常燃焼をしている場合は、普段より高温になるのでしょうか?
一酸化炭素中毒の恐ろしさが再認識されたのが1985〜6年の三洋製石油ファンヒーター事故ですから、1980年発売のパロマ湯沸かし器では、CO検出についてマジメに考えられてなかったのではないかと思います。
やっぱスタンドアロンの警報器っすよ。様々な対策が仕込まれている最新のガス器具に交換して、さらに警報器で二重の安全対策。
ちなみに、ボクが小さい頃、親戚(ちょっとしかあったことの無いというかむしろ記憶に無いイトコ)が受験勉強中に石油ストーブかなんかの不完全燃焼かなんかの中毒ガスのようなもので死んでます。詳しいことは知らないけど、燃焼モノは怖いです。
学生時代のバイト先の友達の友達がスキー場の駐車場の車の中で死んだりしているし。
とか言いつつ、ウチのガスコンロがボロいんだよなぁ。引越しの時に零細不動産屋の社長からタダでもらった中古のガスコンロ。製造年不明。