2006年6月18日
中国にメールが届かない
中国のインターネットは特殊だ。国家によるフィルタリングシステムがあり、ひょんなことで通信が切れてしまう。「ひょんなこと」にはアダルトも含まれるが、中国国家批判のほうが規制が強いらしい。なんて書いてしまったので、このブログも中国からは読めなくなっているものと思われる。
日本では、ぷららがWinnyを全面規制しようとしたら総務省に怒られた。通信の秘密の原則があるからだ。日本と中国の、インターネットに対する対応は、非常に対称的だ。
で、しょっちゅう切れてしまうので、メールが実用にならない。UUCP時代と違って、今はメールは瞬時に届くものと思われている。それが3日後にエラーで返ってきても意味が無い。せいぜい1時間以内にエラーで返ってこないと、次のアクションが取れずにビジネスが停滞する。
良く中国にメールを送ることがある某メールサーバは3日に設定されていた。これはDebianにpostfixを入れたときのデフォルトである。postfix自身のデフォルト値は5日である。いずれにしても悠長すぎる。
再送信間隔はインターネットの思想と同じく、指数関数的に伸ばしつつ再送信する。最初1000secで、4000secまで伸ばす。これも悠長だよな。
つーことで、5分おきに再送。1時間であきらめて、エラーメールを返すよう設定した。具体的には、main.cf に以下の行を追加する。
minimal_backoff_time = 5m
maximal_backoff_time = 5m
maximal_queue_lifetime = 1h
queue_run_delay = 5m
notify_classes=resource, software, delay
delay_warning_time = 30m
最初の4行だけで良いと思う。queue_run_delay はキューを調べる間隔なので、minimal_backoff_time と同じに設定するものだと思う。
最後の2行は、管理者に警告を出すための設定である。最初、notify_classes に bounce を入れていたのだが、大量にくるSPAMのbounceが全て報告されてウザイので消した。そのかわり、「送れないメールがキューにあるよ」ってのを報告させるようにした。
対中ビジネスをしていなくても、メールが1時間届かないのは異常事態だろう。メールサーバを自分で管理しているところでは設定しておくことをオススメする。
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